【ワシントン時事】米議会付属の政府監査院(GAO)高官は7日、横須賀を母港とする第7艦隊所属艦の衝突事故が相次いだことについて下院軍事委員会で証言し、同艦隊の乗組員の4割近くが定期訓練を受けていなかったと明らかにした。任務が増える中で人員が減ったため、十分な訓練時間を確保できなかったとみられる。過度な負担や訓練不足が事故につながった可能性がある。 監査院によると、6月に実施した調査では、第7艦隊所属の駆逐艦と巡洋艦の乗組員の37%が、期限切れの戦闘訓練修了証しか保持していなかった。2015年の調査時と比べ5倍以上の増加で、監査院高官は「海外に展開する海軍艦船は任務の頻度が高く、米本土に拠点を置く艦船と比べ訓練時間が限られている」と証言した。 監査院高官と並んで軍事委に出席したモラン海軍作戦副部長も、「任務の要求は増え続けている」と述べ、艦船や人員削減が派遣期間の長期化や訓練不足、艦船のメンテナンス不足につながっていると説明。「日本に展開する海軍兵士は常時任務に就いているため、最も訓練され、最も経験を積んだ熟練兵だと長年思い込んでいたが、誤りだった」と明言した。
↧