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24億円の債権がわずか1億円に。「たたき売り」とはまさにこのことだが、銀行側にはやむにやまれぬ事情があるという。暴力団の存在だ。預金保険機構(預保)が金融機関から買い取る債権の一つ「特定回収困難債権」の平成26年の買い取り件数が、前年の5倍以上で過去最高を記録した。この債権は、融資先が暴力団などの反社会的勢力の関係者であり、行員に対する脅迫や暴力行為によって回収が難しくなったもので、いわば「ヤクザ向け債権」だ。買い取りが急増した背景には、25年、みずほ銀行の暴力団向け融資問題が発覚し社会的な批判を浴びたことを機に、反社勢力との関係遮断を急ごうとする金融機関の思惑があるとみられる。買い取り件数5倍に...