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今、世界は「豊満ブーム」へ

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世界中で3億人が利用する写真投稿サイトInstagram(以下インスタ)。人の集まるところには何かが起こる……予感がする。ということで【今週のインスタニュース】参りましょう! 先日、ぽっちゃりとした女の子を集めたアイドルグループ・pottyaがデビューし、ぽっちゃり女子向けのファッション誌『la farfa』(ぶんか社)が創刊1週年を迎えるなど、長年の細身ブームに変動期が訪れている。 この現象は国内だけではない。ファッションの聖地・フランスの拒食症患者は約4万人。過度なダイエットをして拒食症になり、ショーの最中に死に至ったモデルもいるほど“細身の身体”に命をかけていた。しかし先月、同国では「BMI数値が18未満のモデルの雇用」「拒食症の容認」「体型に修正を施した画像を注釈なく使用すること」を禁止し、これらを違反すると処罰されるという「痩せすぎているモデル禁止令」が可決された。モデルのハンディ・クルムは「そこまでして痩せたかったモデルやファッション業界における“体型の概念”を変えた人はキム・カーダシアンだ」という。 セックスビデオの流出、家族のセレブ生活に密着したリアリティ番組、歌手カニエ・ウェストとの結婚を通して一躍スターとなったキム。彼女のインスタは、2012年2月に開設され、現在3,250万人ものフォロワー数を獲得している。投稿される写真は、彼女のメディア活動のオフショットやプライベート写真、何より、インスタ史上最多数となる「240万いいね!」を獲得したカニエとの結婚式写真が有名だろう。 そんな中、今回注目したい写真は、日々更新される下着やトレーニングウエア姿での、自身の身体の写真。 身長159cmとは思えない存在感を放つキムには「胸やお尻、身体中に何か入れてるでしょww」という全身整形疑惑も後を経たない。しかし、キムはカニエとの第一子を妊娠中に90kgにまで激太りし、「『神様が何らかの理由で私を太らせたんだ』って思ったわ」「神様は『キム、お前は自分を超ホットだと思っている。でも私はお前にこんなこともできるんだ』って言っていたはず」と自分をふるい立たせ、ダイエットに励み、現在の身体を作り上げたと語っている。キムいわく、妊娠前のほうが痩せていたため「ベスト体重はまだまだ……」と現状に納得はできないらしい。 とはいえ、アメリカのウェブサイト・BuzzFeedが作成した「Women's Ideal Body Types Throughout History」という「女性の理想体型の歴史」に迫った動画では、今のトレンドは“キムのような肉感のある体型”とされている。 この動画を見てもわかる通り、キム自身もトレンド体型に悩まされ「シンディ・クロフォードのように背が高くて、スリムで、スーパーモデルみたいな身体が良いって育ったの。誰も私のような見た目ではなかったわ」と、自分の身体に自信を持つには時間がかかったそうだ。 以前、CHANELを始め多くの有名ブランドのデザイナーを務めるカール・ラガーフェルドが「ファッションは夢と幻想の世界。丸いモデルなんて誰も見たくない」と発言し世界中から反感を買った。その後、イギリス版『VOGUE』の編集長が、「CHANELやPRADAから送られてくるサンプルのサイズがどんどん小さくなっていて、ガリガリのモデルを使わないと撮影ができない」「胸もお尻もない、骨張ったモデルで仕方なく撮影し、後から写真を修整してるの」「ケイト・モスなどのトップモデルでさえスムーズに着られないような極小サンプルばかり送らないでほしい」と苦情の手紙を送ったとして話題になった。 世界中の女性の美的価値観に多大な影響を与えるファッション業界において、「痩せすぎモデル」を賞賛する勢いは確実に失速している。日本人女性にも「痩せなきゃ」という細身信仰から抜け出し、「もっと太りたいブーム」が訪れる日が近いかもしれない。(夏木バリ)

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