【ニューデリー時事】8000人以上の死者を出した大地震から18日目、復興に向けて機運が高まりつつあった中、ネパールは再び強い余震に襲われた。「この国はもう駄目かもしれない」。首都カトマンズ在住の主婦シタ・ブダトキさん(60)は声を震わせた。 ネパールでは、海外からのボランティアや住民が、各地で倒壊した建物のがれきを片付け始めたところだった。「『悲しみを乗り越え、もう一度生活を立て直そう』と家族や友人と話し合っていた」とブダトキさん。 そして再び襲った強い地震。4月25日の大地震では一部が損壊しただけで残った建物も倒壊。恐怖の記憶を呼び起こされた住民らはパニックに陥り、われ先に建物から走りだした。 再び逃げ惑う人々の悲鳴と白煙に包まれた首都。「ようやく立ち直ろうと頑張り始めたのに、これでまたテント生活だ。この国はどんどん貧しくなる」とブダトキさんは途方に暮れた。 市内で飲食店を経営するウスタブ・コイララさん(30)は3日前に店を再開したばかりだった。「次はいつ地震が来るのか不安で、もう店には戻れない。家族と地元の村に帰るしかない」と深いため息をついている。 ...
↧